福井・女子中学生殺人事件
裁判所の勧告で検察が証拠開示
1986年に福井市で女子中学生が殺され、前川さんが犯人とされました。前川さんは無実を訴え、一審は無罪を勝ちとりましたが、二審で懲役7年の不当判決が出され、最高裁で確定、出所後、04年7月に再審を請求しました。
再審請求してから5年目を迎えた7月15日、国民救援会の福井、石川、富山の3県本部(14人)は前川さんの父・禮三さんと一緒に、名古屋高裁金沢支部へ8回目の要請行動を行いました。裁判所では、用意された会議室で、訟廷管理官に対し、要請署名、団体61筆(累計227筆)、個人671筆(累計9202筆)を手渡しました。禮三さんは「無実の息子が裁判という名の下に罪を着せられた。このままではすまされない。証拠を綿密に調べてください。再審の門を開けてください」と訴え、参加者も検察が未開示証拠の開示をするよう裁判所に「上申書」を提出し、再審開始を求めました。
なお、検察庁は7月になって、2月に行われた裁判所からの証拠開示勧告をうけ、それまで隠していた証拠の一部、現場に残された証拠品や遺体解剖時の写真など66点を裁判所に提出しました。弁護団は、今回開示された新証拠も踏まえ、前川さんの冤罪を明らかにする意見書を提出することにしています。
救援新聞 2008年8月15日号