栃木・足利事件の第2回公判
「自白テープ」を証拠採用
栃木・足利事件の再審第2回公判が11月24日、宇都宮地裁で開かれました。
公判では、再審開始の決め手となったDNA型再鑑定をおこなった鈴木広一・大阪医科大教授と本田克也・筑波大教授に対する尋問がおこなわれました。
2人の証人は、現場に残された体液のDNA型と菅家さんの型が異なっていることを証言しました。さらに本田教授は、有罪の根拠となった警察庁科学警察研究所の旧DNA鑑定が、鑑定のおこなわれた90年代初期の技術からいってもあまりに稚拙なものであると証言し、デタラメな鑑定で無期懲役という刑が科されたことが明らかとなりました。
佐藤正信裁判長は、今回、菅家さんを取り調べた森川大司・元宇都宮地検検事の証人採用と、菅家さんの「自白」を録音したテープのうち、検察が取り調べた4本を証拠採用しました。
今後の公判予定も決まり、3月26日午前10時に判決を言い渡すことが決まりました。
この日、公判に先立ち、国民救援会栃木県本部と無実の菅家さんを守る会のメンバー21人は、早朝から地裁前で宣伝をおこない、「裁判所は誤判原因の究明を。検察は誤判原因の究明を妨害するな」と訴えました。この行動を通して、傍聴に来た市民1人を含め3人が救援会に入会しました。
救援新聞 2009年12月15日号