東京・世田谷国公法弾圧事件
公安主導、明らかに
取調べ警察官の証人尋問
厚生労働省職員の宇治橋眞一さんが、休日に「しんぶん赤旗」号外を集合住宅の集合ポストに配布したことで、「住居侵入」容疑で逮捕され、「国家公務員法違反」で起訴された世田谷国公法弾圧事件の第9回公判が1月25日、東京地裁で開かれました。公判には、宇治橋さんの取調べを担当した世田谷警察署公安係長・肩野東海男警部補が出廷し、弁護側の尋問が行われました。
肩野証人は、宇治橋さんが逮捕された当日に、警視庁公安部公安総務課の寺田守孝警部が世田谷署に派遣され、宇治橋さん宅や職場の家宅捜索の指示などを含む事件捜査の指揮をとっていたこと、翌日には同署7階に「捜査本部」が設置されたことを証言しました。また、捜査本部では、通常毎日、朝に「捜査の進め方」、夕方に「一日のまとめ」を行っていたことを証言しました。警視庁公安部公安総務課は、日本共産党に対する不当な情報収集や弾圧を行っている部署で、寺田警部は国公法弾圧堀越事件の現場責任者を務めた人物です。堀越事件に続き、世田谷国公法弾圧事件も、警視庁公安部が乗り込んで事件を仕立て上げたことが明らかにされました。
次回は3月1日、世田谷署公安係の大貫秀晃巡査部長に対する証人尋問が行われます。
救援新聞 2007年2月15日号(1528号)