長野・えん罪ひき逃げ事件
塚田さんの無実を確信
事故現場など調査
長野・えん罪ひき逃げ事件の現地調査が8月11日行われ、長野県内の各支部から30人が参加しました。
2006年5月の深夜、長野市内で、酔っていた現職警察官がひき逃げされ、死亡しました。事件発生から7カ月後、事故現場の近くに住む塚田学さんが突然逮捕され、「お前でなければ家族が犯人だ」 「認めたら執行猶予になる」と強制・誘導でウソの「自白」をさせられ、起訴されました。
しかし、塚田さんが運転して轢いたとする車(ステップワゴン)は事件直後に調べられましたが、ひき逃げをした痕跡はありませんでした。検察は、車の車底部に付いていた繊維片が被害者のジーパンの繊維に似ているなどと主張しましたが、裁判では同一ではないことが明らかになりました。ところが、一・二審とも、事実と証拠を無視して、懲役2年の不当判決を言い渡しました。塚田さんは無実を訴え、最高裁に上告してたたかっています。
現地調査では、まず塚田さんと家族の訴え、弁護団の事件説明を聞き、その後塚田さんの車をとめていた駐車場、ひき逃げ発生現場に行き、説明を受けました。村上晃弁護士は、事件発生時には塚田さんは、会社の車(カローラ)に乗っていたことや、事故現場では、「自白」で述べられているひき逃げ車の進行の不自然さや、左折したとされるが右折方向に被害者の血痕があったなどの矛盾点を説明しました。
参加者は塚田さんの無実を確信し、最高裁で勝利することを誓い合いました。
2008年9月15日号